東京都は、7月10日より「家庭におけるLED省エネムーブメント促進事業」をスタートさせました。都内の家電店に、自宅で使用している白熱電球2個以上を持参した都民に対して、LED電球1個と無償交換し、省エネアドバイスを実施するという取り組みです。目的はLED電球の普及と家庭での省エネ行動の拡大です。
より長持ちでさらに省エネ!
3分でわかる「LED電球のキホン」①
- 電気
東京都の取り組みは一例ですが、LED電球の価格が手ごろになってきたこともあり、今後はさらなる普及が予想されます。そこで本コラムでは、購入検討者の参考になるような「LED電球のキホン」について、3回にわたって紹介していきます。今回は、LED電球がなぜ高寿命なのかと、「光の明るさ」を表すルーメンについて説明します。
そもそもLED電球ってなに?
LEDは発光ダイオード(Light Emitting Diode)の頭文字です。ダイオードとは、人工的に電子が1個足りない原子(P型)と人工的に電子が1個多い原子(N型)を直列に接合したシリコンやゲルマニウムといった半導体(条件が揃ったときだけ電気が流れる物質)のこと。電気のエネルギーを光のエネルギーに直接変換し、光を発するため、他の電灯に比べて効率が高く、白熱灯の20~40倍も長持ちするのです。
明るさの指標がワット相当→ルーメンへ!
ルーメンとは、すべての方向に放射される「光の明るさの量」を表す単位で、数値が大きいほど明るくなります。LED電球が市場に出始めた2000年代ごろは、明るさを表す基準は各メーカーが独自に定めたもので、商品のパッケージに書かれている照度の目安も測定条件があいまいでした。このため、同じワット相当のLED電球に付け替えても、以前より暗いという印象を持つ方もいました。
業界団体の日本照明工業会(JLMA)により、LEDランプの製品にはルーメン(lm)の表示をするというルールが設定され、2011年7月以降、LED電球の明るさの指標は、従来の「◯ワット相当」から「ルーメン」の表記へ統一されました。(現在は、併記されている場合が多いです)
電球タイプ | 20W相当 | 30W相当 | 40W相当 | 50W相当 | 60W相当 | 80W相当 | 100W相当 | 150W相当 | 200W相当 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ルーメン(lm) | 170~ | 325~ | 485~ | 640~ | 810~ | 1160~ | 1520~ | 2400~ | 3330~ |
まとめ
ルーメンは、あくまで人間の目が感じる明るさを数字で表したもので、照明器具の使用状態や部屋の大きさなど様々な条件で変化します。そういった意味では、ルーメン値はもちろん、どういった条件で使うのかもポイントとなります。
次回は、 光色について紹介します。