エコカー減税などの措置もあり、最近は「地球に優しい」環境性能をセールスポイントにしている車が増えましたね。
走っていない車のエンジンは
アイドリングストップがエコですよ!
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地球に優しいアイドリングストップ
クリーン排気ガス、高燃費、低騒音などなど、さまざまな性能の進化が見られ、各メーカーの競争は激しさを増す一方です。
今回は、信号待ちなどの停車時にエンジンを切る「アイドリングストップ」を取り上げます。
信号待ちのエンジンストップは常識?
地球温暖化が人々に意識され始めた1997年のこと。環境省は「アイドリングストップ運動推進会議」の発足を始め、停車時のアイドリングストップの普及を図りました。
これにより、各メーカーでアイドリングストップ機能の開発が進んだほか、各自治体で啓蒙が行われることに。また、都営バスなどの公共交通機関でもアイドリング時はエンジンがストップするようになりました。赤信号の際にバスの運転手が手動でエンジンを切るようになったのです。
まさに、「ちりも積もれば山となる」活動ですね。多くの車がアイドリングストップを実践することで、ガソリンの節約と二酸化炭素の排出抑制が図れます。
なお、現在市販されている車は、自動アイドリングストップ機能がほぼ装備されています。
「損益分岐点」は約5秒
でも、信号待ちの度にエンジンをかけたり切ったりしていると、かえってガソリンを消費してしまいそうですよね?
では、エンジンをかけるより、切っていたほうがエコになるという「損益分岐点」はどこなんだろう?
日本テクノ広報が調べたところ、こんなデータを見つけました。
東京都環境科学研究所の研究によれば、エンジンをかける時のガソリン消費量とアイドリング中のガソリン消費量を比較したところ、一般のガソリン車なら約5秒以上停車する場合、エンジンを切ったほうがガソリン消費量を減らせたそうです※1。
ちなみに同研究によれば、1回のエンジンスタートで消費されるガソリンは約0.074~2.0mlで、アイドリング1分あたりのガソリン消費量は10~23mlとのことです(数値に差があるのは車種や排気量が関係するため)。なお、エンジン再始動時のバッテリー消費はその後の走行で充電されるため、ほとんど問題とならないようです。
信号の表示時間の長さは場所によって異なるため一概に言えませんが、赤信号の停車時間が5秒以下と言うケースは少数でしょう。車を止めるときはエンジンを切ったほうが省エネ、と言えそうですね。