もうすぐ3月に入り、だんだん暖かくなってくると桜が見頃を迎えます。2018年、東京では桜が開花してから満開になるまでの期間が短く、一気に花見客が訪れました。また、関西や中部など各地でも記録的な早さで桜が満開に。それには桜がもつ「休眠打破」という仕組みが関係しているといいます。
いつか桜が見れなくなる?
満開のメカニズム
- 電気
今年も待ち遠しい桜の開花
「休眠打破」ってなに?
桜は散った後、夏に芽をつけ秋に葉を落とします。その芽は初冬に休眠状態に入りますが、寒さが厳しくなると目を覚まし、春に向けて蕾が膨らんでいきます。しかし、冬の寒さが足りないと目が覚めず、春になっても満開にならないことがあるそうです。つまり冬が暖かいと「休眠打破」できないということです。
年々早まる桜の開花時期
しかし、これは2018年に限り暖冬だったというわけではありません。約40年前の冬と比べると、平均気温が最大1℃以上高くなり、桜の開花時期は1週間ほど早まっているという結果が出ました。こうして年々桜の開花時期が早まっていますが、さらに地球温暖化が進むと、この先どうなるのでしょう?
この先の桜の行方は?
このまま地球温暖化が進み、2100年を迎える頃には九州南部の海岸沿いなどで桜が開花しなくなると予測されています。さらに開花しても満開にならない地域は、関東に及びます。また、通常は南から北上する桜前線も「休眠打破」が十分に行われないことが原因で、全国で同時に満開になる恐れがあるといいます。
今後もずっと桜を見たい
1年に1度、しかも満開の期間はわずか1週間ほどだからこそ、日本人は桜に価値を見出しているのかもしれません。これからしばらくは過ごしやすい気候が続きます。肌寒いときはすぐにエアコンに頼るのではなく衣服などで体温を調節してみませんか?この先も美しい桜を見続けるために♪