2019年2月15日更新 Vol.104

物を所有するから借りるへ!
シェアリングエコノミー

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シェアリングエコノミーとは?

最近耳にすることのあるシェアリングエコノミーとは、品物やサービス、場所などを所有するのではなく、多くの人と共有・交換して利用する社会的な仕組みのことです。近年、欲しいものを購入するのではなく、必要なときに借りればよい、他人と共有すればよいというニーズが増えており、そのような人々と、所有物を提供したい人々を引き合わせるサービスが、注目を集めています。

これらのサービスはインターネットを介して手軽に利用できるため、利用者が増えています。貸し主はレンタル料などの収入が得られ、借り主は所有することなく、必要なときだけ活用できる利便性が得られ、それぞれにメリットがあります。

どんなものが貸し借りされているの?

自動車や自転車、その他にもスペース(民泊などを含む)といった「モノ」のほか、スキル、人などの「スキル・時間」も貸し借りされています。内閣府の試算では2016年のシェアリングエコノミーの経済規模は、総額4,700億~5,250億円だったと公表されています。そのうち、「モノ(スペースを含む)」は4,400億~4,800億円と、シェアリングエコノミーの約90%を占めています。

育児市場では

特に最近では、育児に関連する分野でシェアリングエコノミーが広がっています。子供用の玩具や子供服などを対象にした、定額制レンタルや中古品売買のサービスが登場しているのです。子どもの成長は早いため、服のサイズや遊び方がすぐに変わってしまいます。これまでのようにモノを購入し続けると、親の経済的負担にもつながります。必要なものを必要なときに「借りる」という行動は、育児に関連するマーケットで今後も広がっていくでしょう。

もったいない

「もったいない」。この言葉は昔からある日本語ですが、環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが、2005年の来日の際に感銘を受けた日本語でした。この言葉には、環境の3RであるReduce(削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)ということを表しているだけではなく、地球資源に対するRespect(尊敬の念)が込められているといわれています。

もしかしたら、ネットの発達という技術的進歩に裏打ちされたシェアリングエコノミーの発展は、持続可能な循環型社会構築の1つの解なのかもしれません。

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