2021年7月15日更新 Vol.191

省エネ&時短料理の決め手は
調理器具の選択にあり!

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7月に入り、全国各地で厳しい暑さが続いていますね。
急な暑さに体が慣れていないこの時期は、夏バテしないようバランスのよい食事を摂りたいところですが、暑い時期は料理をするのもひと苦労です。そこで今回は、時短料理を実現する調理器具の選び方を紹介します。

調理時間を左右する「熱伝導率」と「熱容量」とは?

時短料理は、コンロの使用時間を短くすることがひとつのポイント。フライパンや鍋などの調理器具を選ぶ際に参考にしたいのが「熱伝導率」と「熱容量」です。
似通った言葉ですが、「熱伝導率」は食材を早く温める力。「熱容量」は温めた食材を適温で保つ力、つまり保温性のことをいいます。

フライパン選びは素材を参考に!

フライパンを選ぶ時には素材の「熱伝導率」に注目してみましょう。熱伝導率の優れたフライパンには銅製やアルミ製があります。
なかでも銅は他の素材と比べて熱伝導率が非常に高く、食材全体に素早く均等に熱を加えることができるのが特徴です。錆びにくいので、お手入れしやすいこともメリット。ただし重いので、料理初心者や、子どもと一緒に料理をしたいという方には向きません。
一方のアルミ製は、銅ほど高い熱伝導率はありませんが、軽いので扱いやすいという特徴があります。

煮込み料理は「熱容量」に注目!

煮込み料理などに活躍する鍋を選ぶ時には「熱容量」に注目してみましょう。熱容量、つまり保温性に優れた鍋の素材にはステンレス製やホーロー製、銅製があります。
ステンレスは熱伝導率は決して高くありませんが、一度温まると冷めにくいので、その後は少ない火力で調理することができます。丈夫なのでタワシなどでこすっても傷つきにくいのも特徴です。
熱伝導率と同様に熱容量も高い銅製もおすすめですが、銅は酸や塩素に弱いため長時間料理を入れておくと味や色が変化してしまうことがあるので、調理後は早めに別の容器に移すなど注意が必要です。

よいところを掛け合わせた“ハイブリッド鍋”

最後に省エネ調理の代表格ともいえる圧力鍋の素材を見てみましょう。圧力鍋はアルミ製かステンレス製の製品が多いです。
最近ではステンレスにアルミなどの金属を挟んで多層構造にした“ハイブリッド鍋”と言えるような商品も出回っています。
ステンレスは保温性が高い反面、熱が伝わりにくいので、アルミなどの熱が伝わりやすい素材を挟み込むことで弱点をカバーでき、余熱で味が染みこんだおいしい煮込み料理も作れます。
それぞれ単素材のものよりも価格は高めですが、使用頻度が高い場合はよい買い物になりそうですね。

フライパンや鍋を選ぶ際は、上記のように素材のほかにも、コーティングの種類などで使い勝手や、お手入れ方法、価格も違ってきます。また素材の厚みや付属する蓋の素材なども熱伝導率や熱容量を左右します。
ぜひ料理の種類やご自身のライフスタイルに合った一品を見つけて、楽しく省エネ&時短料理に挑戦してみてください。

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