2020年9月15日更新 Vol.161

コロナ禍で増えた家庭ごみを減らそう!

  • リサイクル・その他


新型コロナウイルスの感染が広がりを見せるなか、外出自粛要請を受けて家庭ごみ増加が全国各地で話題となっています。 家庭での食事が増えたことで、生ごみをはじめとする可燃ごみや、プラスチックごみが増えています。ごみの増加は、地球温暖化にもつながる深刻な問題。 わたしたちが普段の生活のなかでできる、ごみ削減の取り組みにはどんなものがあるのでしょうか。

家庭ごみの4割を占める生ごみ

環境省の資料によると、調理くずや食べ残しなどの「生ごみ」は、家庭ごみ全体の約4割の量を占めています。 生ごみの7~8割は水分。ごみの削減には、まずは水とごみを分けることがポイントとなりそうです。 調理のなかで野菜の皮をむく際は、水洗いの前に行ない、水滴がつかないようにすることで、ごみに含まれる水分は最小限になります 。さらに、三角コーナーに排水ネットをセットするときは、なるべく浅くセットして三角コーナーの底にネットが触れないようにしましょう。 水はけがよく、菌の増殖もふせぐことができるので、掃除も簡単に済みますよ。

栄養抜群の野菜を残らず食べる!

さらにおすすめしたいのが、野菜の皮や芯までまるごと料理に使うこと。 野菜の多くは、皮のまわりのほうが中心部よりも味が濃く、栄養価も高いのです。たとえば白菜の外側の部分はβ‐カロテンが豊富。 煮るよりも油で炒めたほうがその栄養価を残さず食べることができます。また玉ねぎの皮には、「ケルセチン」というポリフェノールの一種が中身よりも多く含まれており、 抗酸化効果やコレステロール値を正常に保つ効果が期待できます。煮出してお茶にしたり、乾燥させて細かくパウダー状にすることで、ハンバーグやつくねにまぜて食べたりできます。 農薬や汚れが気になる場合は、水で30秒以上しっかり洗うことや、酢をまぜた水で洗うこともおすすめです。 本コラムでは、過去にも食材の二次利用の方法を紹介していますのであわせてご覧ください。

どうにかしたい、食べられるのに捨てられちゃう食べ物

テイクアウトは容器持参で

テイクアウトや出前などの機会が増えたこともあり、家庭でのプラスチックごみの増加も課題です。 近年、ヨーロッパなどで提唱されてきたゼロウェイストの考え方が、コロナ禍で日本の飲食店などにも広がっています。 ゼロウェイストとは、「ごみを出さない社会の仕組みを目指していこう」という考え方。 お総菜屋さんや飲食店ではテイクアウトの際に自宅から持参したタッパーなどの容器に商品をつめて持ち帰ることができる場所も増えてきました。 また、容器を持参した場合に、割引や商品のおまけなどのサービスが受けられるお店もあるようです。 こうしたサービス、容器を持参する際は、お店に一度確認をしてから利用しましょう。またタッパーはしっかりと洗って清潔なものを利用し、 長時間放置しないなど、衛生面にも気を付けましょう。 家庭ごみ削減の工夫は、楽しみながら手軽にできるものばかり。コロナ禍での新たな生活様式の1つとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。

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