今回の出演企業は滋賀県東近江市にある宮川バネ工業株式会社。こちらでは家電製品や自動車に使われる“板バネ”を中心に生産。丈夫で性能が長持ちするバネの製造技術を磨き続けています。
省エネをはじめるにあたり、最初はどこから取り組めばよいかわからなかったと話す達人。工場内を調べたところ、特に①テンパー炉(電気炉)②エアコン③コンプレッサーの電力消費が高いことがわかりました。
省エネ経済効果・費用
お手軽度
電力ピーク
約6%削減
2016年(2014年比)
電気使用量
約13%削減
2016年(2014年比)
省エネ施策
- 電気炉をずらして稼働させる
- ビニールカーテンや断熱シートを設置し、エアコンの稼働効率を高める
- 機械のなかのチューブから空気が漏れている箇所を探し修理する
省エネの背景
電力消費の高い機器を把握
省エネ施策
1 ピークの原因は電気炉
バネがもとの形に戻ろうとする力を取り除き、耐久性を高める工程を行う電気炉。これまで3台の炉を始業開始とともに稼働していたため、一気に電力ピークに。
現在は、最も頻繁に使う1階の電気炉だけを立ち上げ。その後時間をずらし、他の電気炉を順次立ち上げることで電力ピークを抑えました。
電気料金削減のカギ!「電力ピーク」とは?
電力ピークとは一日のうちで最も電力使用量の高い30分間の値。電気を多く使う店舗などの企業(高圧契約の場合)では、この値で1年間の電気代のもとになる基本料金が決まります。
2 エアコンの稼働効率を高める工夫
鉄筋造りの工場は断熱性が低く寒いため、従業員は自主的にビニールカーテンや断熱シートを取り付けました。ほかにも作業をできるだけ集まって行うことで、照明の使用を減らしています。
従業員からは「仕事内容の相談もできるので、作業効率も上がりました」という声があがっています。
3 音を頼りにコンプレッサーの稼働を抑制
静まりかえった終業後、達人は機械のなかのチューブから音がしないか確認しています。音がしたら空気が漏れている証拠。1階のコンプレッサーが無駄に稼働してしまうため、空気が漏れている箇所を塞ぎます。
省エネ効果の高い取り組みを見極め、優先的に取り組むことで効率よく成果を上げていました。
企業プロフィール
- 会社名
- 宮川バネ工業株式会社
- 地域
- 滋賀県東近江市
- 業種
- 製造業
- 従業員数
- 39人(2017/3/1現在)
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