今回は埼玉県草加市を訪ねました。有限会社池澤鍍金工業所は従業員数18名、自動車部品や建築資材などの亜鉛メッキ加工を50年以上続けている会社です。製品はまず洗浄液に漬け、表面についた油やサビを落とします。次に製品を亜鉛が溶けているメッキ液に漬け、メッキ加工を行います。
省エネ経済効果・費用
お手軽度
電気使用量
約10%削減
省エネ施策
- 洗浄液の温度管理で、ヒーターの使用時間削減
- メッキ液の冷却装置とタンクの数を減らす
省エネ施策
1 高い技術と品質が強み
2 品質を左右するヒーター
洗浄液は50℃、メッキ液は25℃。この2つの液体温度がメッキの品質を左右するため、ヒーターを使って温度を維持しています。3つのメッキラインには21本のヒーターがつながっていて、工場全体の約25%の電力を消費。これまでそれらを24時間つけていましたが、達人は電源のオンオフを繰り返し、省エネにつなげるようになりました。
3 制限のなかでヒーターを微調整
ヒーターをつけているときに温度を計ると、洗浄液は51℃でした。10分間ヒーターを止めてみると50℃と-1℃しか下がっていません。そこで達人は温度の管理幅に収まるよう、ヒーターをこまめにオンオフしました。こうして洗浄液の温度管理を見直し、1日に80分間ヒーターを止められました。
4 タンクや装置の台数を見直し
続いてメッキ加工では、メッキ液の中の亜鉛板と製品の間に電流を流すことで、メッキ液に溶けた亜鉛を製品に結合させています。しかし、電流を流した製品が熱をもち、メッキ液の温度が上昇。そうしたときは冷却装置とタンクを使い、メッキ液を冷やしています。達人は以前、ラインごとに冷却装置とタンクを設置していましたが、現在はタンクを1つにまとめ、冷却装置の台数を減らすことで省エネを実現しました。
企業プロフィール
- 会社名
- 有限会社池澤鍍金工業所
- 地域
- 埼玉県草加市
- 業種
- メッキ加工
- 従業員数
- 18人(2012/10/1現在)
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