2020年1月15日更新 Vol.137

オリンピックとSDGsの関係は?

  • リサイクル・その他

SDGsを意識した大会運営


今年、2020年は「東京オリンピック・パラリンピック競技大会」(以下、東京オリンピック)が開催されます。世界最大規模のスポーツイベントであり、その影響は国内外の環境・社会・経済に広く及ぶため、持続可能性に留意した大会の運営が求められます。東京オリンピックは国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標を取り入れた大会運営が進められています。

コンセプトと5つの主要テーマ


東京オリンピックの持続可能性コンセプトは“Be better, together”(より良い未来へ、ともに進もう。)です。このコンセプトのもと、次の5つの主要テーマが掲げられています。「気候変動」「資源管理」「大気・水・緑・生物多様性等」「人権・労働、公正な事業慣行等」「参加・協働、情報発信」。このテーマに沿ってそれぞれ持続可能性に配慮した運営計画が立てられています。

「気候変動」


たとえば1つ目のテーマである「気候変動」について東京オリンピックでの目標を見ますと、「会場の約6割は既存の会場を使用し、新たな会場の建設を控えCO2排出を抑えます。競技会場や選手村で使用する電力は、100%再生可能エネルギーとすることをめざします。また、どうしても排出が避けられないCO2については、カーボンオフセット※の取り組みを実施していきます。」と定められています。
※カーボンオフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方のこと。(環境省HPより引用)

5つの主要テーマとSDGs


5つの主要テーマは、持続可能性コンセプトのもとに設定されているため、SDGsの17の目標と169のターゲットに該当する項目が数多くあります。先ほどご紹介した「気候変動」は、17の目標のうちの「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」と「13.気候変動に具体的な対策を」に該当します。また、東京都では「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」と題し、資源の再利用によりメダルをつくることも行っています。7月になったら皆さんもオリンピックをご覧になるかと思いますが、今回はSDGsに着目してみるのもよいかもしれませんね。

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