待機時消費電力(または待機電力)とは、コンセントに接続された電化製品のスイッチをオフにしている状態でも消費する電力のことをいいます。リモコンで電化製品をオフにした状態、つまりスイッチをオフにしているにもかかわらず、コンセントにつないでいるだけで一定量の電力を常に消費し続けています。今回のコラムでは待機時消費電力が生じる理由と対策について、ご紹介します。
電化製品の待機時消費電力を知って、さらなる省エネを
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待機時消費電力とは
待機時消費電力が生じる理由
なぜ待機時消費電力が生じるのでしょうか。たとえばリモコンのあるテレビは主電源を切らない限り、機器の本体がリモコンからの操作信号をいつ受けてもいいように、指示待ち状態を保っているからなのです。リモコンのある機器だけではありません。パソコンやファクス、ステレオ、空気清浄機まで、私たちの身のまわりにある電化製品は、メモリーや時計、液晶表示装置などが内蔵されているため、コンセントにプラグを差し込んでいるだけで電力を消費する製品が多くあります。
待機時消費電力量とその電気代は
資源エネルギー庁の資料によると、家庭一世帯あたりの全消費電力量(平均)4,734kWh/年のうち、約6%にあたる285 kWh/年が待機時消費電力量とされています。1kWhあたりの電気代を27円とすると年間7,695円になります。それでは、待機時消費電力の多い電化製品は何でしょうか。それは「ガス温水器」です。もちろんお湯を沸かすのはガスですが、コントロールパネルに電気を使用しています。以下、「テレビ」「エアコン」と続きます。
待機時消費電力を減らすためには
待機時消費電力を減らすにはどうしたらよいでしょうか。使用している時だけ主電源のスイッチをオンにし、使用していない時は主電源のスイッチをオフにすると待機時消費電力を約3割削減できます。また、使用していない時に機器のプラグをコンセントから抜いても機能的に問題がない機器について、プラグを抜くと待機時消費電力を約5割削減できます。たとえばエアコンは春や秋は使わないからプラグを抜いたり、旅行などの長期不在時にテレビモニターのプラグを抜いたりすることが考えられます。いちいちプラグを抜くのが面倒だという方は、「スイッチ付タップ」を使ってタップのスイッチをオフにすればとても簡単です。ただし、録画機能やタイマー機能などがある電化製品は、プラグをコンセントから抜くと機能低下となりますので注意が必要です。皆さんも待機時消費電力を削減し、さらなる省エネに取り組んでみませんか。