浜口調査員が訪れたのは、茨城県笠間市にある株式会社協栄技研 友部工場。こちらでは、エレベーターなどの部品の組立加工を手がけ、電気回路の配線など、機械任せにできない緻密な加工を得意としています。
達人が社長になったのは、2016年の1月。省エネ意識が高く、就任前から照明の改善に着手してきました。
省エネ経済効果・費用
お手軽度
電気使用量
約22%削減
2016年(2015年比)
省エネ施策
- 照明の間引き
- 扉を二重サッシにし断熱効果を高める
- 電気ストーブの代わりに省エネ加温ボックスを設置
省エネの背景
みんなの思いをつなげて省エネ
省エネ施策
1 規格通りではいけないという気付き
照度計を手に各部署をまわり、明るさを確認。JIS(日本工業規格)の基準をもとに、業務に必要のない無駄な照明を間引きしました。ところが…従業員から細かい作業を行う場所は、明るさを戻すよう要望があったそうです。達人は個々の作業に応じた柔軟な対応が必要と気付くと、従業員の声に耳を傾けながら調整し、約80本の間引きに成功しました。
2 順調にみえた省エネにつまづきも
さらに省エネを進めようと、県の中小企業省エネ診断を受けることに。すると、エアコンや照明などをより電力消費の少ない設備に変更したほうがよいという結果がでました。しかし、それらを購入するだけの余裕はありませんでした。そこで達人は設備投資をせずに省エネをすることを決意しました。
3 お金をかけずにできる省エネ
朝早くから稼働させていたエアコンの立ち上げを業務が始まる直前に変更にしたり、扉を自前の技術で二重サッシにし断熱効果を高めるなど様々な対策を打っていきました。すると、そんな達人の姿を見て、従業員が動き出したのです。そこで考え出されたのが…
まとめ
従業員が発案した手作りの「省エネ加温ボックス」
電線を暖め柔らかくして加工しやすくする「省エネ加温ボックス」。以前は、電線を温めるため、電気ストーブを作業時間中ずっとつけていました。夏には室内の温度も上がり、エアコンだけでは足りずに扇風機をまわして暑さをしのぐことも。それがこの加温ボックスでは、60Wの電球一個でOK。電力消費は電気ストーブの10分の1以下に減りました。
このように、達人の現場の思いをつなげる省エネに従業員も応えることで、電気使用量約22%削減を実現しました。
企業プロフィール
- 会社名
- 株式会社協栄技研 友部工場
- 地域
- 茨城県笠間市
- 業種
- 電子部品組み立て
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