今回は南アルプスの美しい山々に抱かれた長野県飯田市にある宿「三宜亭本館」の省エネを紹介します。創業は1875年。街を見下ろす天然温泉の露天風呂では、絶景を眺めながらくつろぎのひとときを過ごすことができます。省エネキーワードは、自然エネルギーの活用。どんな取り組みを行っているのでしょうか?
省エネ経済効果・費用
お手軽度
電力ピーク
約40%削減
2014年(2009年比)
水道使用量
約99%削減
2008年(2003年比)
省エネ施策
- 温泉を床暖房や食器洗浄機に活用
- ボイラーは、廃材やゴミを燃料として利用
- 発電機をレンタルし、電力ピークを分散
省エネ施策
1 飯田城址の高台に建つ老舗旅館
2 豊富な湧出量を活用
平成7年に温泉を掘削し38℃、毎分230リットルの温泉を手に入れました。実は創業当時から温泉が湧いていたのではなく、温泉を掘り当てたのは20年前。達人は温泉を浴場のほか、脱衣場の床暖房や厨房の食器洗浄機などに活用し電気や水道の削減につなげました。次は省エネのボイラー室に向かいます。
3 重油の代わりに廃材やごみを利用
温泉を一定の温度に保つため、通常は重油などの燃料を使って温泉を沸かしますが、達人は近隣から出る廃材や旅館のごみを利用。ごみの削減と省エネを実現しました。また、従業員のいない深夜の安い電気代を使って温泉を温め、早朝の浴場に対応しています。
4 発電機で電力ピークを分散
さらにホールや宴会場などのエアコンにも工夫が。達人は特に電力を消費する夏場に限り発電機をレンタルし、その電力でエアコンを稼働。電力ピークを抑えているのです。また、井戸水を室外機周辺に散水し、冷房の稼働効率を高める工夫も。こうした取り組みにより電気、水道、化石燃料の削減に成功しました。
企業プロフィール
- 会社名
- 三宜亭本館
- 地域
- 長野県飯田市
- 業種
- ホテル
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