「フードバンク」という言葉は聞いたことがある方も多いかと思います。では「フードドライブ」については、いかがでしょうか?今回のコラムは、家庭の食品ロスを減らす取り組みとなるフードドライブについてご紹介します。
食品が余りそう、そんなときは「フードドライブ」!
- リサイクル・その他
はじめに
フードドライブとは
フードドライブとは、家庭にある食べ物で、食べきれないものを持ち寄り、フードバンクを通じて生活困窮者や児童養護施設、子ども食堂などに寄付する活動のことをいいます。ドライブ(Drive)という英語には「運転」のほか、「運動・活動」という意味もあるため、「食べ物に関する運動」ということから「フードドライブ」と呼ばれるようになりました。この運動は1960年代にアメリカで盛んになり、手軽に参加できるチャリティ運動として世界に広がりました。
メリット・デメリット
集められた食べ物は、フードバンクを通じて福祉施設などに寄付されます。したがって、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)のゴール1「貧困をなくそう」、ゴール2「飢餓をゼロに」、ゴール3「すべての人に健康と福祉を」に寄与することになります。また子ども食堂の場合は、寄付した食べ物でつくった料理を皆で食べるため、孤食(一人で食事をすること)を減らすメリットがあります。一方、家庭からの寄付に頼るため、寄付される食べ物に偏りが出る、安全性が担保されない、といったデメリットもあります。
どんな食べ物を寄付すると喜ばれるか
フードドライブでどんな食べ物を寄付すると喜ばれるのか、また寄付する際の注意点をお伝えします。
<寄付で喜ばれるもの>
基本的には日持ちする食べ物が喜ばれます。お中元やお歳暮などの贈答品で使い切れずに余ってしまったものなども寄付に適しています。
・米やパスタなどの穀類
・缶詰
・フリーズドライ食品、レトルト食品、インスタント食品
<寄付する際の注意点>
寄付できる食べ物は、未開封かつ賞味期限が1ヵ月以上残っている常温保存可能なものに限ります(賞味期限が2ヵ月以上必要な団体もありますので、事前に確認が必要です)。したがって、以下の物は寄付に適していません。
・賞味期限が短い・近い食べ物
・肉・魚・野菜などの生鮮食料品
いただき物などが多く、いつも食品を余らせてしまう人は、フードドライブの運動に参加して、必要な人のもとに食品を寄付してみましょう。現在では、自治体やスーパーマーケットなど身近なところでも常時食品の寄付を受け付けているところがありますので、インターネットで検索してみてください。食品ロスを削減する一手法として活用し、自身の行動を「もったいない」から「ありがとう」に変えてみませんか。