2018年12月15日更新 Vol.98

忘・新年会シーズン
「サルベージ・パーティ」で食品ロスを減らす!

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年末・年始に増える飲食の機会


12月も半ばとなりました。忘年会シーズン真っ只中という方も多いのではないでしょうか。また、年が明ければお正月の集まりや新年会もあり、おいしいものを食べる機会が多くなることと思います。今回のコラムでは年末年始に向けて環境問題にもつながる食品ロス問題の現状と対策例を紹介します。

食品ロスの現状


農林水産省の調査(推計)によると、日本では平成27年度に年間2,842万トンもの食品が廃棄されています。このうち食べられるのに捨てられている食品が646万トン、そのうち家庭で捨てられているのは289万トンとなっています。これを日本の総世帯数約58万軒で割ると、1世帯あたり年間で約50キログラムの食品が廃棄されていることになります。その一方で、国連の2018年版「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書によれば、世界人口約76億人のうち約8億人が飢餓で苦しんでいるという現実があります。

食品ロス対策の一つとして


そのような状況のなか、各地で「サルベージ・パーティ」開催の動きが広まってきています。「サルベージ・パーティ」とは、消費期限の迫った食材や買いすぎた食材、使っていない調味料など「持て余している食材」を持ち寄ってみんなでおいしく変化させ、食品ロスを少なくするためのパーティのことです。パーティ形式にすることで、皆が楽しく開催・参加できるというメリットもあります。「サルベージ・パーティ」の認知度が高まり、今後ますます各地で開催されるようになり食品ロスに対する意識が高まってくれば、日々の買い物や献立をロスがないように工夫するなど、食品ロスの減量にもつながってくるのではないでしょうか。

最後に


1日3回の食事で十分なカロリーや栄養をとることが重要ですが、それに加えて食べ残さない、計画的に買い物をしたり食材を使用したりするなど、これからは食品ロスの減量にも気を配ってはいかがでしょうか。一人ひとりの小さな行動でも、積み重なれば大きくなっていくはず。今回紹介した「サルベージ・パーティ」を年末年始に開催して、家庭で簡単にできる環境問題に取り組んでみませんか?

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