今回は福島県伊達市の月電工業株式会社 月館工場の省エネを紹介します。県内6箇所と海外にも生産拠点をもつこちらの会社では、通信機器の電子基盤を製造。メイドインジャパンの製品を世界へ届けています。浜口調査員は工場の入り口に温度計と湿度計を発見。精密な電子部品を扱うため、工場内の温度と湿度の管理が重要であるといいます。
省エネ経済効果・費用
お手軽度
電気使用量
約10%削減
2015年(2014年比)
省エネ施策
- 加湿器を利用して湿度を上げる
- 電子部品の接続器を100℃から80℃に変更
- 社員に省エネのアイディアを募る
省エネ施策
1 電子機器製品やプリント基板の加工組立て
2 温度と湿度を一定に保つ理由
基本的に工場は25℃、湿度は50%に保たれています。湿度が低いと静電気が起こりやすく、高いと部品にサビが生じやすくなるため、工場内の環境を一定に保ち高品質を維持しているのです。これがよりよい製品づくりだけでなく、従業員の働きやすい環境に着目した省エネにも役立っているそうです。
3 湿度を上げると体感温度が変わる
工場内は7台のエアコンと3台の加湿器で温度と湿度をコントロールしています。冬場はエアコンの温度を上げたくなりますが、電力消費の少ない加湿器を活用。品質に影響のない範囲で湿度を上げ、暖かく感じるようにしているのです。製品や従業員にとって快適な環境をつくりだすことで、エアコンの稼働を抑えています。
4 過剰だった温度設定を見直し
さらに高温で電子部品を接合する機械の使い方も工夫しています。温度が下がると固まる溶剤が入っているため、常に100℃を維持していましたが、支障が出ない範囲を見極め、現在は80℃まで下げて待機電力を抑えています。また、従業員から省エネのアイデアを募集し、積極的に取り入れています。
企業プロフィール
- 会社名
- 月電工業株式会社 月舘工場
- 地域
- 福島県伊達市
- 業種
- 電子部品加工
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