2021年5月25日更新 Vol.186

環境にやさしいお買い物 「バルクショップ」を活用しよう!

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国内の一般的なスーパーマーケットでは、野菜をいくつかまとめて袋詰めしたものや、決められた量でパッケージされたお肉が売られていますが、海外のスーパーマーケットでは「量り売り」が主流です。
昔は日本でも、お米や豆腐、味噌、醤油などが量り売りされていましたが、時代の流れとともに大手スーパーが普及し、プラスチックの袋や容器にあらかじめパッケージされた商品が主流となりました。


プラスチックごみ削減、フードロス削減など、世界的に環境への意識が高まる今、「必要な分だけを購入する」量り売りが注目されています。今回はパッケージを使わず、商品をグラム単位で販売する「バルクショップ」について紹介します。

ムダがなく環境にやさしいバルクショップ


英語のバルク(bulk)は、「大量」「かたまり」という意味で、店が業務用ロットで仕入れたものを個人向けにバラ売り・量り売りするスタイルです。アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなど環境先進国のスーパーマーケットでは、買い物の時にビニール袋やプラスチック容器を受け取らず、エコバックや再利用できる容器を持参して、必要な分だけを購入することができます。
日本でも、ナッツやドライフルーツなどの乾燥食材や、洗剤などの日用品を量り売りで提供するお店が少しずつ増えています。

バルクショップのメリットとは?


バルクショップを利用するメリットは主に2つあります。①必要な商品を使う分だけ購入できるので、フードロス削減になる。②瓶やタッパーなど、持参した容器を使用するのでごみを削減でき、環境にやさしい。

そのほかにも、新しい商品を試すきっかけにつながったり、ひとり暮らしなどライフスタイルに合わせた買い物ができたり、という利点があります。

いろいろなものを量り売り!楽しいショップ続々!


環境先進国・ドイツでは野菜や果物などの青果は、はだか売りが主流です。また、お米やパスタ、小麦粉なども家から保存容器を持参して購入します。食品だけでなく、歯磨き粉や洗剤などの日用品も大きなジャーで売られており、客は持参したボトルに好きな分量を入れ、購入します。

日本でもバルクショップは少しずつ増え、チョコレートやナッツ、コーヒーなどを扱う店のほかに、クラフトビールの量り売り専門店もあります。欧米ではよく見られる販売方法で、ブルワリーやビアバーに専門容器を持ち込み、好みのビールを充填して持ち帰るというもの。日本でも近年のクラフトビールブームを背景に、人気が出ています。

また、大手コンビニチェーンでは、環境にやさしい原料を使用した洗剤(食器洗剤、洗濯洗剤、柔軟剤)やハンドソープ、シャンプーなどの量り売りを試験的に行っています。店内に設置した秤で、欲しい商品を無料の容器に充填するセルフ方式です。お試し購入のニーズに対応し、将来的には店舗数とカテゴリーの拡大も検討しているそうです。

おわりに


仕組みづくりへの課題や容器の持ち込みなどを考えると、量り売りですべてをまかなうのは難しいですが、お近くで見かけた際は活用して、環境にやさしいお買い物を始めてみてはいかがでしょうか。ぜひお気に入りを探してみてくださいね。

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