2020年3月25日更新 Vol.144

食器についた油
そのまま水で流してない????

  • 水道

食後のひと仕事

食後に食器を洗うとき、家族に『洗う前に食器についた油は拭き取って!』といわれた経験はありませんか?なぜそのまま洗ってはいけないのでしょうか。 下水処理施設があるんだから平気でしょ!と思ったあなた。このコラムをちゃんと読んでみて!

洗う前にその先のこと、考えて

食後の食器にはドレッシングなどの軽度なものから肉料理、 揚げ物、カレーの残りなどさまざま な油がついています。これらをそのままシンクの排水口に流してしまうと排水管が詰まって 水が流れにくくなってしまうだけでなく、悪臭の原因や、川や海に流れ込んだ場合はそこに住んでいる生物にも悪影響を与えます。 しかし残念ながら日本にはそのまま流してしまっている人が多くいるようです。

排水管への影響

まず、排水口に油が流れ込むことで排水管のなかで油が冷えて固まります。それが壁面に付着し蓄積されていくことで詰まりの原因になります。詰まりによってシンクに水が逆流したり、配管の寿命を縮めたりします。またその固まった油が食べかすを巻き込み、腐敗して悪臭の原因になることもあります。 たかが油とあなどってはいけません。ドレッシングなどの少量の油分でも油に変わりはないので、食べかすと合わせて極力拭き取ってから洗うよう心がけましょう。

揚げ油はどうする?

揚げ物などに使った大量の油は古新聞や専用の油吸収パッドに吸わせるか、凝固剤で固めて生ごみとして捨てましょう。また、自治体の中にはディーゼルエンジン車両の燃料にするために揚げ物の油だけを回収をしているところもあります。 詳しい処理方法についてはお住まいの自治体のルールをご確認ください。

まとめ

地域ごとに下水処理施設があるとはいっても、油の流入は施設の機能低下の一因になります。排水口のなかはスコープなどを使わない限り目にしない部分ですが、 快適な生活と地球環境のためにも清潔さを維持していきましょう。

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